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【ハートケアリング Vol.4】こどもの身体が今ピンチに!?

前回お話ししたように、今こどもの体力が落ちてきており様々な問題が生じてきています。

どんな問題が生じてきているのかをここでお話ししていきます。

姿勢の悪化 

近年、姿勢が悪いこどもが増えています。

こどもだけの問題ではありませんが、「子どものからだと心・連絡会議」 にて公開されている「子どものからだの調査2015(実感調査2015)」のデータでは以下のような結果が出ています。

全世代において共通して1位はアレルギーですが、「背中がぐにゃ」、「すぐ疲れたという」、「首・肩のコリ」、「腰痛」など姿勢に関連する問題も多く見られます。

目を疑うような結果もありますが、実際に問題がこのように起こっています。

その為、こどもの姿勢を改善することは現代においてとても重要になります。

姿勢が悪いことで起きる問題 

姿勢が悪いことで起こる様々な問題。

実際に体への影響や他の要素などもあります。

姿勢が悪いことで起こる一次的な問題

主に体の不調を訴えます。

猫背により、心臓を含む内臓機能の低下や筋肉の不均等など様々な問題が生じます。

<主な問題例>

  • 心臓への負担が増加
  • 呼吸が圧迫されて酸素を取り入れにくくなる
  • 筋肉が硬くなる
  • 腸など内蔵の働きが悪くなる   など

姿勢が悪いことで起こる二次的な問題

姿勢が悪いことで、覗き込むように字を書いたり、目を斜めに使ってしまったり、じっとしていられなかったりなど、継続して勉強ができずに学力が低下することなどが見られます。

また、姿勢が悪いと柔軟性がなくなり、つまずいたり転んだりしやすくなるので、ケガも増えます。

姿勢が悪いと自信がなさそうに見えるため、そこから自己肯定感の低下を引き起こすということまで言われます。

このように、直接的なこどもの体への問題だけでなく2次的な問題まで引き起こしてしまいます。

姿勢チェック 

実際に、こどもが姿勢が悪いのか簡単にチェックする方法がありますので、一度やってみてください。

(1)背骨の上に頭があるか

前から見て、肩の位置など体が左右対称かどうか確認します。

(2)S字カーブが保たれているか

壁に背中を向けて、かかとを少しだけ前に出し、お尻と背中をつけます。このとき頭が壁についているか確認します。

(3)重心が正しい位置にあるか

裸足になり床の上に立ちます。足首と床が直角になっているか確認します。

(4)骨盤が起きているか

椅子に座り、足を床につけます。お尻とかかとが直角になっているか確認します。

以上の方法で姿勢をチェックすることができます。

どれも簡単にできますので、ぜひやってみてください。

増えるこどもの肥満

近年20年ほど、子どもの肥満は急激に増えているといわれています。

原因は食生活の欧米化、子どもの外遊び時間の減少など多岐にわたりますが、1970年代には全体の5%以下だった肥満児の人数が、現在では10%を超える割合にまで増えていると言われています。

子供の肥満の計算方法

子どもの肥満は下記の式で計算することができます。

こどもの肥満が気になる人は実際に計算してみてください。

肥満度=(実測体重-標準体重) / 標準体重×100 (%)

*標準体重は計算式は大変なので、ネットで簡単に行えるサイトを掲載しておきます。

*標準体重計算式サイト
http://www.takedakodomo.com/YGhimando.html

幼児では肥満度15%以上は太りぎみ、20%以上はやや太りすぎ、30%以上は太りすぎとなります。

学童では肥満度20%以上を軽度肥満、30%以上を中等度肥満、50%以上を高度肥満といいます。

この肥満度法は乳児の肥満度判定には用いません。

子供の肥満の原因とリスク

小児肥満の子どもは、その約70%が成人肥満に移行すると考えられています。

また高度の小児肥満は、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を合併する可能性が高くなるため、子どもの頃からの肥満予防が大事になります。

子供の肥満の原因

子どもの肥満のほとんどは単純性肥満(原発性肥満)と言って、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回っていることによるものです。

食事・おやつ・ジュースなどの過剰摂取、食事内容のバランスの悪さ、運動不足などによって起こるものがほとんどとなります。

1970年代以降、食生活やライフスタイルの変化により子どもの肥満が急激に増えました。

現在はすでに全体の10%を超える子どもが肥満となっています。

肥満のリスク

主な肥満の問題点は、生活習慣病と呼ばれる2型糖尿病、脂質異常症、高血圧などの原因となることです。

将来的に心筋梗塞や脳卒中を起こすリスクを高めることもあります。

現在、生活習慣病は成人だけではなく子どもでも見られるようになっています。

また、肥満による気道狭窄などにより睡眠時無呼吸を起こしたり、膝や腰へ過剰な負担などの悪い影響も与えます。

特に年長児の肥満ほど大人の肥満に移行しやすいことがわかっています。

思春期の時期になってしまうと、身長が伸びて体格が形成されてしまう事や、肥満を引き起こす生活習慣が定着してしまう事から元に戻すことが大変難しくなってしまいます。

小児期からの肥満の予防はとても重要であり、できるだけ早いうちから始める方が効果的です。

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