MSD Yuki Masuda Contents

【医療】高血圧とは!?

現代では高血圧の方が多く見られます

高血圧の怖いところは、高血圧から脳出血や心筋梗塞など、他の疾患へ移行する可能性が高い事です。

様々な治療がありますが、薬だけに頼らず生活習慣を変えることも必要です。

高血圧とはなにか、高血圧の治療などをここではご紹介します。

高血圧とは

高血圧とは、血圧(血管内の圧力)が正常な範囲を超えて高い状態を指します。

高血圧の分類

高血圧は、本態性高血圧と二次性高血圧に分けられます。

高血圧は主に、原因を特定することができない本態性高血圧と、原因を特定することができる二次性高血圧に分けられます。

一般的に多いのは本態性高血圧の患者さんです。

本態性高血圧の発生メカニズム

本態性高血圧では、主に遺伝による要因と環境的な要因がかかわり合いながら高血圧を引き起こすケースが多いと考えられています。

遺伝による要因-血圧が高くなる体質である

遺伝による要因とは、生まれつき血圧が高くなる素因(その病気になりやすい体質)があることを意味します。

たとえば、家族のなかに高血圧の治療を受けている方がいる場合には、素因がある可能性があると言えます。

しかし、素因があるからといって、すべての方が高血圧になるわけではありません。素因に加えて、生活習慣の乱れなどの環境的な要因があると、高血圧につながりやすくなると考えられています。

環境的な要因-塩分の過剰摂取など

高血圧を引き起こす主な要因は、生活習慣の乱れです。

なかでも、塩分の過剰摂取が要因となる可能性が高いと考えられています。塩分をとり過ぎてしまうと、血液中の塩分(ナトリウム)をうすめるために水分を引き込み、血圧を上げてしまいます。

さらに、ナトリウムを排出しようとするために腎臓に負担がかかってしまうことも、高血圧につながってしまうといわれています。

ほかにも、運動不足やアルコールの過剰摂取、肥満なども高血圧を引き起こす要因になると考えられています。

二次性高血圧の発生メカニズム

高血圧を引き起こす原因が特定できる二次性高血圧では、何らかの病気が高血圧を引き起こしているケースが多いでしょう。ここでは、高血圧の原因となるいくつかの病気について解説します。

・腎動脈狭窄症(腎臓の血管性によるもの)

二次性高血圧の原因となる病気の一つに、腎動脈狭窄症があります。腎動脈狭窄症とは、腎臓に血液を送る腎動脈が狭くなってしまう病気です。

腎動脈が狭くなることによって腎臓に流れる血液が少なくなると、腎臓においてレニンと呼ばれるホルモンの分泌が促進されます。これは、血圧上昇を促す物質であるアンジオテンシンⅡの増加につながり、高血圧の状態になってしまうのです。

・睡眠時無呼吸症候群

また、二次性高血圧のなかでも頻度の高い病気に、睡眠時無呼吸症候群があります。睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に断続的に呼吸が止まってしまう病気です。

通常、睡眠中は深い睡眠と浅い睡眠を繰り返します。深い睡眠のときに交感神経(主に体を活動させるときに機能する神経)の緊張が大きくゆるみ、血圧が下がります。

しかし、睡眠時無呼吸症候群の方は、たびたび呼吸が停止するために深い睡眠に入ることができないケースが少なくありません。結果的に交感神経が緊張をし続けることになり、睡眠中も血圧が低下しないことが高血圧につながるといわれています。

・原発性アルドステロン症(ホルモン異常による病気)

原発性アルドステロン症とは、腎臓の上の副腎(ふくじん)と呼ばれるホルモンを分泌する臓器が腫れ、アルドステロンホルモンが過剰に分泌される病気です。

原発性アルドステロン症の患者さんは、アルドステロンホルモンが過剰に分泌されることによって、血圧が高くなるといわれています。

基準値(高血圧ガイドライン2019)

新しいガイドラインで示された高血圧の基準値は従来通り、診察室血圧が140/90mmHgで、家庭血圧が135/85mmHgとなります。

正常高値血圧(120~129/80mmHg未満)以上のすべての者は、生活習慣の修正が必要で、高リスクの高値血圧者および高血圧者(140/90mmHg以上)では、生活習慣の修正を積極的に行い、必要に応じて降圧薬治療を開始することが推奨されています。(いずれも診察室血圧)。

降圧目標は、診察室血圧が130/80mmHgで、家庭血圧が125/75mmHg。糖尿病患者などの降圧目標も、従来通り130/80mmHg未満(家庭血圧は125/75mmHg未満)になりました。

ただし、75歳以上の高齢者の降圧目標は140/90mmHg未満とより強化され、さらに併存疾患などによって降圧目標が130/80mmHg未満とされる場合、75歳以上でも忍容性があれば個別に判断して130/80mmHg未満への降圧を目指します。

まずは高血圧とはどういう状態なのか、高血圧に関しての知識を持ち、次の運動療法や食事療法へのコンテンツを確認してみてください。

PAGE TOP